忘れ物はないね?日記2001.9.17〜9.23
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9月23日(日)
なんか寒くないですか?今日。
着るもんに困って困って、ついつい変な格好になってしまい不本意な日々。
ファッションってまさにくり返しだけど、最近の傾向は80年代、つまり私がもっと
も青くさくアホくさい、恥ずかしい青春時代を過ごした時代のリバイバルムードが
全開で、どーうしても好きでなく、キャスケットをかぶったりシャツの上からベルト
をしたりみたいな気にはなれない私である。
ペインティングテイストのトレーナーみたいなのもなんか恥ずかしい。マリンテイス
トもあんまり.....。
などと言っているから、セレクトショップなんかにはりきって出かけても、なかなか
買いたい!!!と思う服にめぐりあえない。つまんない。
しかし、この前スパイラルで見た『ui』という新進デザイナーのバッグや小物には本
当に心から感動してしまった。その場にある全てを買い占めたかった。
今シーズンのテーマが『キッチン』だとかで、手提げバッグにもひとつひとつ手刺繍
が施されているんだけど、図柄が本当に素敵。本当に。

あまりお目にかかれないかもしれませんが、調べて見てみることをおすすめします。
男のひとはあまり興味ないでしょうがね。
キャスケット。よく亜土ちゃんがかぶってるよね。
9月22日(土)
急に秋になった。
空が突然高くなって、めまいがしそうな日だった。
と、同時に最近になって、右手のひらの、ちょうど薬指の付け根の下あたりに、
まるで鉄棒をしたかのようなマメができることに気がついた。
私は小学校の頃、鉄棒が大の得意で、髪の毛が筆に見えるほどぐるんぐるん回って
よくマメをつぶしていたものだ。つぶれても、剥けた皮をセロテープで貼って、また
回っていた。何がそんなにうれしかったのか?
で、最近はまさか鉄棒なんてしやしないのに、なぜマメがそんなところにできるの
だろう?と考えたところ、答えが出た。
それは、包丁、だ。
包丁がもうずっと長いこと切れなくなってきているのに、研いでないからなのです。
切れないから、知らず知らず握る手に力が入っていたのです。
うちには誰にでも手軽に研げる『ママ研ぎ研ぎ』みたいな包丁研ぎもあるんですが、
なぜ研がないのか、というと、それをやると『寒ぼろ』が出るからなのです。
『寒ぼろ』が出る状況のひとつに『生理的にダメな音を聴くと、』というのがありま
すが、人によって、それが『黒板を鉛筆のお尻でひっかく音』であったり、『バニラ
アイスなどが入っている紙のアイスクリームカップを木のアイスクリームスプーンで
こする音』であったり、様々なようですが、私にとってのソレは『ママ研ぎ研ぎで包
丁を研ぐ音』なのです。
他にも『おばあちゃん家の古ーい大きな海苔の缶をシュボゥッと開ける音』もダメです。
思い出してもダメ。もう寒ぼろです。
という事情により、我が家の包丁はかなり切れなくなってきてるわけで、マメの出現に
より、そろそろ寒ぼろを我慢してでも研がなければいけないかなあ、という状況になって
来ております。
コレのいけないところは、すでにコレによって寒ぼろを経験しているので、例え耳栓な
どをしたとしても、視覚と動作から思い起こして寒ぼろが出ちゃうことです。
ああ、がんばらねば。

9月21日(金)
11月のライヴのチラシを描く。
結局丸1日かかってしまった。そんなにかかるほどのチラシではないはずなのに。
おかげで一歩も家を出ず。この後印刷を経て、いずれ皆様のお手元に届くことにな
ります。
朝、というかお昼、きのうテレビでコロッケパンを見たので、コロッケパンが食べ
たくなった。うまい具合に以前作って冷凍保存しておいたポテトコロッケがあるこ
とを思い出し、さっそく揚げて、ロールパンにキャベツと一緒にはさんで食べる。
おおっ!おいしいじゃないの??食べたいものを思い付いた時に食べたいものが食
べられるとは、小さいことながらなんと幸せなことでしょう。
夜、水谷紹さんよりメールをいただく。
近いうちに、意外な初挑戦の楽しいお知らせができそうです。
今日はチラシに全お絵描き神経を動員したので、日記の絵はお休み。
ボンニュイ!

9月20日(木)
帰国していたロスの知人がロスに帰るため、成田まで送って行った。
自分が出発しないで空港に行く、というのは初めてなので、自分が旅立つ慌ただし
さと全く無縁の立ち場で空港を観察することができた。
アメリカへ向かう便のセキュリティーはさすがにとても厳しくなっていて、日本人
のお父さんなどがスーツケースをほどいて、中に入っていた目覚まし時計の電池を
抜くよう言われていたりして、その際にあけっぴろげたスーツケースには『すしの子
?(すし太郎みたいなやつだと思われる)』とかお茶の葉とかインスタント味噌汁
みたいなのとかがぎっしりと入っているのが見えた。
ほかにも、普段そんな場所では手荷物まで見ないのに、と思うようなところで手荷
物もチェックしていたり物々しい感じだった。
おとなしく飛行機を見て、空港を後にする。
帰りは見送りの知人を船橋のほうへ送って行ったのですが、途中で松戸あたりを通
るとあたりは梨のシーズンまっさかりで、どこもかしこも梨園のノボリだらけ。
が、どの看板を見ても、『幸水、豊水、新高』などが主流で、一時梨業界および世
間を風靡した『二十世紀』という文字はどこにも見つからないのです。
もはや二十世紀は梨業界ではすたれた品種なのでしょうか?
それとも二十一世紀になったからヤメたのでしょうか?
はたまた、二十世紀を更に品種改良したあまーいあまーい種類が上記の何かなんで
しょうかね?
梨の天然果汁のかき氷、美味しいんだよね。


9月19日(水)
先日からロスで大変お世話になった知人が一時帰国しており、明日またロスに帰る
とのことなので、会う。
やきとり屋さんに行ったのだけど、私今まで行ったことのある中でもかなり上位に
にランクするおいしさだった。
けど、いかんせん店が小さいので、今の時期は道路までその店のテーブルが広がっ
ていて、会社帰りの人などでずいぶんにぎわっていた。
私たちは5人だったので、当然店内には入れず、あきらめようとしていると、中から
おやっさんが来て『今テーブル出すからねー。』と言う。
でも出すってったって、すでに店の前横はいっぱいになってるので、どうするのか
なあと思っていると、おやっさんはおもむろに会議机を店先から5Mぐらい離れた、
どっこも店と接続してないとなりの100円パーキングに設置した。
それもパーキングチケット機の真横に。その状態のおかげで、普通で行ったら私た
ちの居場所がオカシイのに、なんだかパーキングの精算にくる人たちのほうが、『キャ
ンプ場でうっかり他人のテントに来てしまった人』のようにきまりが悪そうで、申し
わけなかったです。
さらに、おやっさんは私がお茶はありますか?と聞くと、すぐ横の自動販売機(店と
は無関係)を見て『ココで買って』とおっしゃる。こうなったらトイレも3軒先のコ
ンビニで。という具合で大変楽しいアウトドアやきとりでした。イイねー。この感じ。
細かいこと一切言わない。
ロスに帰る人たち、どうかご無事で、また頑張ってください。という気分で帰宅。
それにしても、あの『ミノ』というどこの部位かわかんない内臓の類いは、いつまで
噛んでも噛んでる実感が伴わず、いつ飲み込んだらいいのかわからなくて困る。
たぶんアレに関しては、みんな飲み込むタイミングを決める、『もういいや!』と
いう瞬間が必ずあるはず。どうです?『エイッ!』と思って飲み込んでるでしょ?


9月18日(火)
昨日のヨセミテ夫婦のことがどーうしても気になって、(私はもう何も見なくても
あの奥さんの顔はすぐ頭に思い浮かべられるんですが、一応、一応ね、)念のため
にヨセミテで撮影したヴィデオを見てみた。
もしかしてあの夫婦がチラとでも映っていないかと思ったのです。
でもダメ。ほとんど映ってなかった。メタセコイアばっか。
たまーにすっごいちっちゃく横顔が映るけど、確認に価するような映像はゼロ。
私はそんなん見なくても顔覚えてるし、ちーっちゃい横顔でも『あー、やっぱり
そう!絶対そう!』と確信できるんですが、誰か冷静な第三者に判断を仰いだ場
合に決定的な証拠にならない。がっかり。
ところががっかりしてる間もなく、ヴィデオを見るうちに新たな事実を思い出した。
それは、実は私はヨセミテの何日か後に行ったユニヴァーサルスタジオでもこの夫
婦に会っていた、ということです。
もちろんユニヴァーサルにも突然行ったから、あの広い敷地内で『アアッ!あの人
たちヨセミテでトラックの向かいに座ってた人らだよね?!』と気がついた時は驚
きました。(この時は私一人ではなく、証人もいる。)でも、まあ、なんだかんだ
言ってお互い観光客なんだから、複数の観光スポットで遭遇するのはそんなに珍し
くもないか、と思い直して、それっきり忘れていたのです。でも考えてみれば、何
もそこまでピンポイントで一緒にならんでも.........って感じですよね。
だから、まったく何の接点もない私たちなのに、すでにアメリカで2度会っている。
ただそのエリアが広がっただけのことだと思えば、世界はなんて狭いんでしょう!
(何?意味不明)!きっと今後も私はあの夫婦とどこかで出会い続けるに違いあり
ません。でも今度は絶対聞く。絶対。
と言うわけで、一応気はすんだので、あの夫婦のことをひとまず頭から離したい。
今回を持って、『検証!ヨセミテ夫婦はなぜそこにいたのか?前編』を終了させて
いただきます。後編ができることを願って乾杯。
さて、唐突ですが今日は朝4:00頃NRBQのテリーアダムス

と電話で話した。
彼等はN.Y.にもまあまあ近いメリーランドなどで元気にライヴをやっていたようで、
よかった。
英語はしゃべれないが無理矢理雑談。ずいぶん久しぶりでいろいろ話せてとてもうれ
しかった。またライヴ見たいなあ。すごく見たい。 N.Y.近郊じゃしょっちゅうやって
るのになあ。
それにしても自分の言いたいことがすぐに言葉にならない(特に電話は緊張!)も
どかしさよ。オオカミに育てられた少年とか、初めはこんな思いだったんだね。(???)

9月17日(月)
実は今、私の中に一つの疑問が浮上してきている。もしそれに明確な答えが出て、
なおかつ、その答えが『YES』
だとすると、これは大変なことである。
『病院の待ち合い室でもう一人の加藤千晶さんと二人っきり事件』、『同じ名前、
まちがった電話番号のせいでとんでもないところへ誘導され事件』に次ぐ、加藤
千晶史上5本の指に入る偶然の一致事件かもしれない。そのちいさなささくれは、

8月の初めにすでにあったのだけど、私は『まさか、そんなわけないよな......。』と
打ち消していたのである。
6月の終わりから7月の中頃にかけて、私はロサンゼルスへ行った。
その旅はロスに住む知人をあてにした、まったくのフリーの旅行で、もちろんツア
ーの日程も何もなく、現地での移動も知人の車で、というとても恵まれた環境での
スケジュールが組まれていた。そして、その旅の中程で、私たちはロスから車で5時
間ほどかかる距離にある『ヨセミテ自然国立公園』へ行った。もちろん知人の車で。
公園内では、広い敷地に見どころが点在しているので、私たちはメタセコイアの樹齢
何千年もの大木が生えている森をまわる観光トラック(トラックの荷台に座席があっ
て、屋根のないバスみたいになっている)に乗った。
もちろんそれはヨセミテに来た観光客ばかりが乗るもので、ほかにも日本人や中国人
やアメリカ人やいろいろなお客がたくさん乗っていた。
その中に、あるヒスパニック系の夫婦がいて、彼等は偶然にも私の向かいの座席に
座った。
座席は2列ずつが電車のボックス席のように向かい合わせになっていたから、私から
はトラックに乗っている間じゅうその夫婦らしき二人が目に入る格好だった。
その夫婦は、見た目から会話の中身から、もうすべてが明らかなかかあ天下であるふ
うなのに、かと言って、べつに奥さんがこわそうな『強いおかん』タイプじゃないし、
ほかの人はみんな(だんなさんも)Tシャツにパンツといったラフな格好なのに、そ
の奥さんだけ『お出かけ用ワンピース(しかも70年代ぽい)』というのも妙に浮い
ていて、なんかすごく不思議な感じだなあ、と思った。
そう思ってメタセコイアの大木以上に向かいの夫婦を見ていると、どうもすごく『か
かあ天下』風に見えるのは、多分に奥さんの表情に理由があるような気がしてきた。
奥さんは小柄で、一人でいるとたぶん押しはそんなに強くなさそうなタイプなんだけど、
だんなさんと話をする時、いつも眉間にしわを寄せているのだ。まるでいつもだんな
のグズい言動が許せない、じれったい、『あ〜も〜アタシが大きな木ね、すごいわね、
って言ってるのに、なぜアンタすぐにああ、そうだね、見事なもんだね、ぐらいの返
事のひとつも返せないの!ほら!今度は鳥よ、鳥!キレイな鳥が来たわ!ね!キレイ
よね!』みたいな感じなのだ。
もう見てると、結局トラックに乗ってる間じゅうずっとそんな感じで眉間にしわを寄
せていた。
まあこんな感じだったから、私は覚えたくなくても奥さんの顔がかなり脳の奥のほう
に焼き付いたわけです。
そして、話はロスから帰って日常に戻った8月の初め。
私は近所の駅でその夫婦を見た
のです。
いえ、正確に言うと見た瞬間『あっっっっっっっ!』と思ったんですが、その場では
思い出せず、『あのヒトらどっかで見たな.........』と考えながら、家に帰りました。
数日考え続けて、ヨセミテ夫婦と結びついた時にはあまりのことに『そんなのあるわ
けないじゃん、よく似た人だよね。』と当然のように打ち消したわけです。
がしかし昨日、お祭りの神輿を追い掛ける途中の道、やはり駅近くでまた見てしまっ
た。今度も夫婦二人そろって、もう初めから『アッッッッッ!!!!!!』と思った
ので、まじまじと顔を見たのですが、やっぱあの顔。そしてやっぱり着ている服は
だんなと不釣り合いな『お出かけ用ワンピース』。
どういうこと?これ、どういうことよ?なぜ日本に?しかもうちの近所に?
日本人で、例えばロスがツアー旅行かなんかだったんならまだわかるよ?まあ濃い
偶然だけど、『奇遇だなあ』で終わるよ?違うもん。ぜんぜん違う。しかもいつも
夫婦で『お出かけ』してるとこに出くわす。何?前回8月で今回9月ってことは、住
んでるの?うちの近所に。なんで?
ととっさに聞けば今こうやって悩むこともなかったのですが、あんまりびっくりし
たのでボーゼンとしてしまったのです。
この疑問を次回この夫婦に会ったら必ずぶつけよう、と神輿のうずに飲まれながら
私が心に決めたことはいうまでもありません。
ちなみに夫婦は神輿には何の興味もなさそうでした。
よそいきのワンピースと眉間のしわがどうも気になって、メタセコイアどころではない。



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