忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2013年02月28日(木)え、もう2月終わり?

は!
今年は日記もまめに更新するって言ってたくせに、もう2月終わったじゃないの。
ていうか、これも書いてるのは2月末日のフリをしてるけれど、3月1日じゃないの。
もうやんなるわー。
2月のワンマン、いらしてくださったみなさま、ありがとうございました。

いつになく、男くさい、どしょっ骨のすわったライヴでした。
楽しかったです。

で、今日は山口にお引越されるライオン・メリィさんの送別ライヴをこっそり観戦してまいりました。
メリィさん、すごいわぁー。
ほんとうにタダモノでないです。
ブルースもファンクもニューオリンズもシャンソンもビンゴもお衣装もおしゃべりも、ぜんぶまるで異世界なようで、近所なような不思議な層でできあがっています。メリィさんのステージ。
JON(犬)さんもはじめて観ることができて感激。
お話ししたかったけど、恥ずかしがりやなので、黙っていました。
川口さんがギターを弾く姿は、以前、あがたさんのサポートをなぜか川口さんと私の二人でやらせていただいて静岡と名古屋へツアーした時以来でしょうか。
ハープもすてきでした。

行けることなら行きたいライヴは日々たくさんあるのですが、なかなかままならぬ自分に喝を入れたいです。

[link:1300] 2013年03月02日(土) 22:53


2013年02月01日(金)ちくわぶとすあま

お正月すぎに名古屋の実家へ帰った折、ひょんなことからおでんの話になった。
そこで、最近巷で話題(?)の「ちくわぶ」のことを言うと、やはり、というか思ったとおり、うちの親はいまだに関東地方では当たり前の「ちくわぶ」というものを知らなかった。
ほーら、知らないでしょう?
教えてあげる。あのね、ちくわぶっていうのはね...

母「麩でしょ?(母の頭の中:輪切りの麩がおでんにぷかぷか)」

私「ううん、麩じゃないんだよ。形としては、もうちょっと細くて棒状なの」

母「棒状?車麩とかそういうのの仲間じゃないの?(母の頭の中:棒状の麩菓子がぷかぷか)」

私「"ぶ"ってついてるけど、麩じゃないの」

母「じゃ、ちくわ?(母の頭の中:ちくわがぷかぷか....ふーん、普通だわ <うちではおでんにちくわ入れる)」

私「うーーん、ちくわでもないんだな。ちくわよりもうちょっと固いっていうか...」

母「固いちくわ?(母の頭の中:かたいちくわって?)」

私「いや、ちくわじゃないの。ちくわみたいにああいうパツッっていう食感じゃなくて....」

母「うん」

私「しいていえば、"なると"とかああいう感じ?」

母「なると??(母の頭の中:輪切りのなるとがぷかぷか)」

私「あ、輪切りじゃないよ?なるとが1本まるごと、みたいな感じ」

母「なるとの丸ごとみたいなちくわ?」

私「ちくわ忘れて。ちくわじゃないんだって。たしか小麦粉とかでできてるんだってよ」

母「ふ〜〜ん。"ちくわぶ"ってちくわでも麩でもないの?なんなの?」

私「だから、ちくわぶはちくわぶ。おでんに入れるやつ、なんか、小麦粉で作ったかたまり?(私の頭の中:実は私も食べたことないのに、我ながらナニ?この説明)」

私「あ、じゃあさ、「すあま」って知ってる?(私の頭の中:話かえよう)」

母「すあま?す・あ・ま?....ナニソレ?」

---母はやはりすあまも知らなかった。---

私「なんかね、和菓子なんだけど、ピンク色でかまぼこみたいな形で、甘いの」

母「甘いかまぼこ?(母の頭の中:甘いかまぼこ...)

私「あ、かまぼこじゃないよ、形がかまぼこそっくりなだけで、食感はお餅っていうか、弾力のあるお団子っていうか、そんな感じ。私も東京へ来るまで知らなくて、でも食べたことなくて、最近はじめて食べたけど、すごくおいしいんだよ(私の頭の中:こっちはこないだ初めてだけど食べたことあるからな!)」

母「へぇ〜。で、それはなんなの?お餅なの?」

私「うーん、えーと、お餅....なのかなあ?でもお米から作ってるんじゃないかもしれない。小麦粉?なんか、小麦粉で作ったかたまり?(私の頭の中:あれ?コレさっきとおんなじ?)

この会話を、父は黙って聞いていた。
そして私も、たいして「ちくわぶとすあま」のことをよくわかっていないことがよくわかった。

「なんか、小麦粉で作ったかたまり?」

結局、たぶん、母にも父にも、なにも伝わらなかったと思う。

[link:1298] 2013年03月01日(金) 01:53


2013年01月26日(土)沖縄ライヴ

生まれてはじめて沖縄へ行ってきました。
「蟻と梨」のジャケットやブックレットの絵を描いてくださった豊永盛人さんが沖縄在住というご縁で、なんと、沖縄でライヴをさせていただけることになったのです。
とはいえ、沖縄は、これで知り合った豊永さんしか知っている人がいないので、頼る人もなく、とくに、ライヴをするなんて、お客さんは一体来てくれるのだろうか....という心配があり、どきどきしていると、このアルバムのデザインチームを率い、アートディレクションをしてくれた信陽堂の丹治さんが「よっしゃ、わいがなんとかしたる、行こうじゃないか、沖縄、ワッショイ(実際はこんな言葉使いではありません)。」と胸をドンと叩き、あれよあれよという間に沖縄行きのいろいろを整えてくださったのでした。

会場は、沖縄市にある一軒家のすてきなカフェ、roguii さん。
豊永盛人さんは、そこでライヴの日の前後に作品展を開き、ライヴの日には人形劇もしてくださることになりました。

roguiiさんや盛人さん、そして丹治さんたちや、みなさんのお友達やお知り合いの方々が宣伝や告知に協力してくださり、当日には、たくさんの方に来ていただきました。
いらしてくださったみなさま、ありがとうございました。

そして、右も左もわからない私と鳥羽修が突然東京から押しかけていき、あんなふうにライヴをさせてもらえたのは、とにかく、roguiiの山城さん、豊永盛人さん、それから信陽堂の丹治さんと美佳さんはじめ、いろんなところでご尽力くださったみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました。


roguiiで展示されていた盛人さんの作品、どれもすごくて、面白さ、作品が放つパワー、にじみ出るユーモア、本当に素晴らしかった。
中でも、20代の頃作った、とおっしゃっていた巨大な鉄のヒト(どうぶつ?)!あれは圧巻でした。
聞けば、男性5人でヒーヒー言いながら運んだそうです。
「いやぁ、若い頃って、やたらとおっきなモノが作りたくなるんだよね〜」と笑う盛人さん。
豪快すぎるぜ!最高です。
この展覧会の後は、「鉄工所を予約して」しばらく修理したり「あまりに置き場所に困るので、いっそ中を物入れにするとか、何か実用的なものにできないか」考えたりするそうです。
このあたりも豪快、痛快です。

そんな盛人さんのお店、「玩具ロードワークス」は那覇の中心街、国際通りの近くにあります。
近くには、牧志市場、「chahat」さんというこれまたとてもイカした素敵な雑貨のお店、そして、今回の旅で発見したすばらしい沖縄だけにあるファストフード店「jef」のサンライズ那覇店があります。
jefのぬーやるバーガーは、沖縄へ行ったらぜったい食べたい、手作り感あふれる沖縄のバーガー。おや、ポテトもさくさくで、なんだか美味しいぞ!という、あなどれないお店です。
お店であつあつを食べられるのが余計においしく感じるのかもしれません。
グルメがどうの、とかこだわりの、とかそんなことはどうでもいい、「jef、イイ。こういうのなんか好き」と思ってしまうすばらしき町のお店です。

遠かったけどどうしても行きたかった美ら海水族館も本当によかった。
「オキちゃん劇場」で現役でイルカショーをがんばっている、「オキちゃん」は38年もショーに出続けている大ベテランだそうで、それを聞いただけで涙が出そう。
体の大きなゴンちゃんが、芸人さながらの芸を披露する様子も、泣きそうでした(ショー自体は泣くような要素はぜんぜんないです)。

マナティもぼや〜っとしていて、時々両手で草をもっしゃもっしゃと食べていて(時々レタスとかも食べるようです)、これを見てもなんか涙腺がゆるみ、メインの展示館で、どんな水槽にも必ずナマコが捨てられたように配置されているのを見ても、なんだかナマコのけなげさに涙腺がゆるみ、もう、ものすごく楽しく、面白く、テンション上がりっぱなしなのと同時に、よくわからない涙がたくさん出そうでした。

ほかにも、たくさん心に残ったことがあります。
ひとつひとつ、たぶん、ずっと先まで何度も思い出しては笑ったり話したりすると思います。

この沖縄の旅にかかわってくださったみなさま、出会った方々、そして、一緒に旅をしてくださった丹治さん、美佳さん、横須賀さん、ほんとうにありがとうございました。

[link:1299] 2013年02月02日(土) 00:04


2013年01月22日(火)入谷なってるハウス

名古屋の友達から、
「ふいご」を観てきた。おもしろかった。中尾さんは最終新幹線に乗らなければいけない、とアンコールに出ないで帰ってしまったよ。」との知らせが来た。
「ふいご」というバンド、一度観てみたいと思っていたので、思い立って入谷のなってるハウスへ駆けつけた。
古池さん(Tb)、関島さん(Tub)、中尾さん(Sax)の三人組。

いろんな噂を聞いていたけれど、観てみて、とても腑に落ちる面白さでした。
最強にユルそうに見えて、すごい難しそうなことを眠そうな顔でやられてて感銘をうけました。
ずーっと、ぬるい出がらしのお茶をすすり続けているように見えて、その実、お茶を濁しているようなところは寸分もないのです。
すばらしき変てこバンドでした。

その古池さんに垣間見える「こっち行ったらおもしろくないからこっち行ったらどうか」「こっちへ行くと思うでしょう?いやいやそうは行かないんだよね」というような変則ぶり、あるいは、「いわゆる普通」というものを無視して、自分が「こうしたほうが面白かろう」と思うことを選び続けていったらこうなってしまった、というような曲の作りが、どうも自分の根底にもある、とある気質とも似ているなあ、わたしも友達もわりとそういう人多いなあ、と思っていたら、名古屋のご出身だとか。
それを聞いて妙に納得したといいますか、名古屋の人がそうだとは言いませんが、なんとなく、そういうところ、ふわーーっとある名古屋スピリッツだと思います。

そして古池さんを囲む関島さんや中尾さんをひっくるめて、いろいろな発見もあり、大変面白く拝見したのでした。

[link:1297] 2013年02月01日(金) 23:39


2013年01月20日(日)さるハゲロックフェスティバル

しりあがり寿さんの新春大イベント「さるハゲロックフェスティバル」に出演しました。
毎年、豪華な顔ぶれの方々が怒濤のごとく出演し、オールナイトでジャンルを越えた出し物が続くものすごいイベントです。
そんな大舞台にお誘いいただき、挑んだ「加藤千晶とガッタントンリズム」は鳥羽修(g)、高橋結子(dr)、河瀬英樹(b)、ブラウンノーズ1号(cho,toys)、ブラウンノーズ2号(cho,banjo)、多田葉子(sax)という布陣。
各バンド持ち時間20分、という短い時間でしたが、急発進、急ブレーキもありつつ、楽しい運転でした。
はじめて観ていただいたお客さんも、CDを呼び止めてお買い求めくださった方もいて、うれしい限りでした。
一緒に演奏してくれるガッタントンリズムのメンバーの頼もしさは、他に類をみません。
やっている時もひしひしとそう思うのですが、写真を観てなお、そう思います。

このライヴが行われた新宿ロフトは、私は出演するのは初めてだったのですが、サウンドチェックはセットチェンジを含む直前の15分のみ。
なにせたくさんのバンドやユニットが出るので、まともなサウンドチェックはなく、ほぼぶっつけ本番だったのですが、バランスもよくてとてもやりやすかった。
ロフトのスタッフの方とPAさんの連携も素晴らしくて、リクエストしておいた機材のことも完全に準備されていて、セットチェンジも夢のようにスムーズ。
当日になって変更になったこちらのお願いや途中のトラブルにもものすごい迅速さで対応していただき、感動の神業でした。
まさにプロフェッショナルの仕事を見せていただきました。
いやー、ほんとに気持ちがスカッとするような職人技、ブラボー!

こういう裏方の方々の仕事も神業ならば、表に立つ出演者の方々ももちろんすごいわけで。
壮大でもユルくても脱力でも、それぞれの潜在能力がものすごい高いひとばっかなので、ああいうすごい催しができるんだなあ、と完全に見物客の一人として感心しきりの夜でした。

久しぶりの方々にもたくさんお会いできたり、初めての方や、お名前はよく存じているけれど、お話しするのは初めてだったりの方々ともいろいろお会いできて楽しかったです。
久住さん、シャケさん、栗ケンさん、あがたさん、会田誠さん、マツさん、知久くん、石川さんはじめパスカルズのみなさん、それから梅津さん、メリィさん、マルタくん、川口さん、矢口さん、かわいしのぶさん、小峰さん、ノアルイズ・マーロンタイツの鈴木望くん、そして、しりあがり寿さん、天野さん、河井克夫さん、少年王者舘の夕沈さんや池田遼くん、それからおともだち、それと....
ほかにもすれ違った人や、お声かけようとしたけど叶わなかった方もいたけれど、ああ!たくさんの方に会えてうれしかった。
ご挨拶させていただいたみなさまありがとうございました。

出番前の準備や、打ち合わせや後片付けなどで、観たいものを泣く泣く見逃したりしたのだけど、どこもかしこもが一体であり、別世界であるような空間、桃源郷のような不思議な世界を見物できました。
個人的には久しぶりにパスカルズが観れたことがとてもうれしかったです。

夢のような、あの世のような、この世との堺目のような宴会。
目が覚めたらなんとなくやっぱり夢のようでした。
あの場でご一緒できたすべてのみなさま、ありがとうございました。

1296.jpg 640×360 (original size)

[link:1296] 2013年01月23日(水) 23:37

2003年6月16日までの日記


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