忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2010年02月13日(土)

4月のライヴは、4月3日(土)「アップップリケショー5」です。
ご予約は近日中に承ります。
お忙しい季節とは存じますが、どうぞみなさまご予定を空けておいてね〜!
よろしくおねがいします!

久しぶりに梶井基次郎を読み返す。
そのときそのときで自分が好きだったりすごくよかったと思うものはいくらでもあるけれど、自分がこういう現在に至るのに決定的な衝撃や強い影響を与えた音楽や本のことをわざわざ書くのはなんだか恥ずかしいし勇気がいるので、あんまりこういうところに書いたりしない。
けども、およそ20年ほど前に読んだ梶井基次郎の「城のある町にて」という短編がそのうちのひとつだというのはまちがいない。
たいへんに乱暴にピンポイントで書いているけど、宇野誠一郎による「ムーミン谷のうた」もまちがいない。全体にもやっと謎な感じで、明るいところにいると思っていたらいつのまにか空が曇っていて少し寂しい感じがしたり、悲しかったはずなのに知らないうちに七色の虹がかかっていて心が軽やかになっていたりする、まるでマジックのようなこの音楽の感じは一体なんだろう?と心がざわざわするのは、はじめて買ってもらったLPを聴いた5歳の時と変わらない。

はじめてそれに触れた時の感覚と、今もそれに触れると感じる感覚が同じである、というのは、ある側面においてまったく私が成長していない、ということにもなるかもしれないのでそれはそれでどうかと思うけど、他のものでは、あの時はものすごく好きだ、と思っていたけど、年を経て触れると、今は別の感じがするというものもたくさんあるから、最初から今まで受け止める方の感じ方が変わらないほどのものを残した発信側がスゴイのだ、としか言いようが無いと思う。
空から降ってきて、肩や足元にふと乗ってはたちまちしゅっと沁みてしまうのに、いつまでもその形が見えるような気がする、雪のようだ。

[link:1212] 2010年02月14日(日) 23:47


2010年02月05日(金)

一昨日の節分。
その数日前からなんだかバタバタとしていて、まあ節分までに買えばいいか、と豆を売っているのを横目にスルーしてた。
で、節分の日はまたその日はその日でなんだか忙しくて、全然家を出られなかったものだから、夜になってやっとスーパーへ。
で、そこで初めて、あ、今日節分だった、豆まき豆まき、と豆をさがしたのだけど売り切れで(そりゃそうだよ、節分当日の夜10時ぐらいだもの)、結局、柿ピーのピーナッツを選り抜いてまいた。
まくといっても、まいたらすぐ拾って食べるんだけど、まあカタチだけ。
うちの節分は、家の中では「福は内」しかいわない。で、各部屋「福は内」をやって、一番最後に一回だけ外にむかって「鬼は外」と言って玄関の戸を締めるのだ。
twitterでどこかの節分は「福は内」しか言わない、なぜなら内が福でいっぱいになれば鬼は必然的に居られなくなるし、入っても来れないから、というのを見て、その考え方は素晴らしいなあと感銘をうける。
しかし、絵的には鬼もいたほうが盛り上がる気もする。
それから「恵方巻きを、恵方を向いて、黙ったまま丸々一本食べる」というのは、生まれてから一度もやったことが無いような気がする。
「初物を食べたら北を向いて声を出して笑う」というのは、状況が許すときはやるのだけど。

[link:1211] 2010年02月13日(土) 23:54


2010年02月01日(月)

2月になって、大雪。
あんまり雪が降らない東京でこうやってつもるくらい降ると、なんかちょっとうれしい。
外に出たら、ポストが雪を乗せてもっそり立ってた。
あの、雪の降る時のシーーーンとした感じがね。そんで、「あれ、こんなとこにまで?」っていうような、隙間にのびてる葉っぱとか、メーターの上とかにもおんなじように雪が乗ってるのがね。なんか胸をつかまれる。

そうだそうだ、お知らせがあるんでした。
ひとつは、ライヴのお知らせで、3月7日(日)下北沢leteです。こちらは西荻窪サンジャックと日にちが近いんですが、まったりのんびり楽しくいろいろ歌います。
みなさまどうぞお越しくださいー。

それとコマーシャルなどのオンエア情報も更新しましたー。

あー、寒.....
みなさまもどうぞあったかくしてお過ごしください。

[link:1210] 2010年02月08日(月) 17:27


2010年01月31日(日)

江ぐちの閉店を知ってから、行きたいと思ってたんだけど、ニュースになって知らない人も駆けつけて行列になってるのも知って、江ぐちのことは前からずっと心の中にあるけど、だからって、久住さんや他にもたくさん行ってる人たちとは違って、数えるほどしか行ったことのない自分が騒いで並んで食べるのはなんか違うんじゃないか、結局ニュースで知ってひやかしで「行ってみる」人とおんなじじゃないか、と、なんだか自分がすごくミーハーな気持ちがして、結局行くことができなかった。
初江ぐちの時、本に登場する店や人物がまったく本に描かれてるような佇まいでそこでリアルにラーメンを作ったり動いたりしてて、その本に出てくるラーメンが出て来たことが本当に衝撃だった。そして本に出てくる通り、ラーメンはハズレだったことも当たりだったこともある。
そして何より、東京へ来たばかりの頃、久住さんの「近くへ行きたい。秘境としての近所--舞台は"江ぐち"というラーメン屋。」を読まなかったら、久住さんともこんなふうに一緒に演奏したり歌ったりできてなかったわけで、そういう意味では江ぐちは私にとってもとても大事な存在なのだけど、それは、閉店したって変わらない。
もちろん江ぐちはリアルで楽しんでこそ、とわかってるし、できれば、リアル江ぐちをずっと見ていきたいんだけど、これからも心の灯(大げさ)として私にとっての江ぐちはあるのだな、と今更のように確認しながら、今、遠くから江ぐちにお礼を言っている。
またいろいろなことが好転して、もしかしていつか江ぐちが復活してくれたらいいなあとすごくすごく思っている。
かといって、万一好転しすぎてチェーン店展開とかになって「江ぐち環七店」とかになってもイヤなんだけど。
......でもいいか、復活するなら環七店でも目黒店でも。ジャズとか流れてても。あの「振りかける粉」がある限り、江ぐちならきっとそこでも絶対に、妙なオシャレには太刀打ちできない変テコで、スバラシイドラマがあるに違いないと思う。
アリガトウ江ぐち、そしてガンバレ江ぐち。

[link:1209] 2010年02月01日(月) 23:17


2010年01月27日(水)

これまで、時々絵を描いて色をつけるのに、スキャナーに付属でついていたフォトデラックスというソフトでやっていた。
これはプロ仕様のイラストレータとかフォトショップとちがって、ジャバーン、ジャバーンと色をぶっかけるのに、そのしたい色が、取り込んだ画像のあらゆるところから抽出できて、さらにそれを基調にして少し色を足したりまぜたりしてトーンを合わせるのがすごく簡単でとても気に入っていたのだ。バックの色も色合わせが簡単だし、とにかく、イラストレータなどのように「細かくどこまでなんでもできてしまう」ことがないのがすごくよかった。色々できすぎると私には使いこなせないのだ。
なのに、そのフォトデラックスというのは、ずーいぶん前に市販になり、その後も仕様がかわってwindows用には出たが、その後廃盤に。当然今つかってるMacには対応しているはずもなく、途端に私のイラストが進まなくなってしまった。
そしてご案内ハガキは現在自分で色付けはできず、毎回イカした「どろグラ通信」を作ってくださってたYさんに色を指定したり、ところどころおまかせでやっていただいている。
で、2年ほど前、私のイラストにとあるお誘いをいただき、それをきっかけになんとかまた再開したのだけど、なにせ色をつけるのが難しいし、一旦とまってしまうとなかなかなかなか進まない、進まない。
色鉛筆、とか水彩、とかいろいろ試しにはやってみたんだけど、どうもなんだかうまくいかない。というところで、今日カラーマジックを買った。
もう一つは初心者用、固形水彩絵の具。
うーんこれでうまく行くといいなあ。
しかし、色とりどりのものが一同に介している見た目はたまりません。

そして、帰りに久しぶりにアンチヘブリンガンへ。
去年の秋以来だ。
いつも「お、今日は」というタイミングが急なもので、時間が遅かったり、お休みだったりしてなかなか行けないのであった。
やった!
エビのガーリックオイル。
アボカドとホタテのサラダ。
ボスカイオーラ(きのこのパスタ)。
春菊ペーストのパスタ。
お腹いっぱいにいただきました。
ものすごいおいしかった。
アボカドとホタテのサラダはシャキシャキとさわやかな何かが入っていて、てっきりリンゴかと思ったらタマネギだそうです。
ほんとにおいしい。
インゲンとかわりと茹で具合がむずかしくて、サラダとかに入れると失敗しがちなアイテムだと思ってたんだけど、それがすごくおいしく脇役になってた。
Nさんとすれ違いになってしまったそうで、残念。

1208.jpg 240×400 (original size)

[link:1208] 2010年01月31日(日) 19:51

2003年6月16日までの日記


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