忘れ物はないね？

ピアノ録音。今日はテンポの難しい曲ばかりを４曲。寝不足と空腹で、途中、ちょっと意識が遠のきそうになった。しかも機材の関係上室内が寒すぎて、寒くて空腹で眠い、というまるで雪山の洞穴でじっとしている時のような状態に（実際はピアノを引き続けていたのだが）なった。しかしいざ録音が始まってみると、ものすごく楽しくて、早く出来上がりたくてしょうがない。とにかくがんばるしかないな。よし、やるぞ。

仕事でCMデモの歌をうたいに行く。歌う前にあまりにも面白いことがあって笑い過ぎ、声がちょっとガラッっぽくなってしまった。そうなんです、歌う前って笑いすぎるといけないんです。いつも「ゆわかしと口ぶえ」の時に回文対決で関島さんの作品に笑いすぎて、その後の一曲目の声がガラっぽくなりがち。なので、回文明けの一曲目はドンチャカした曲をやることが多い。今日のような予期せぬ大笑いはますます気をつけなければ。
帰りにマーケットに寄ったら北海道展をやっていて、アコガレの「三方六」が！！！『三方六』は有名な北海道の名産品で、もうバームクーヘン好きにはたまらない最高のバームクーヘンである。あの甘み、あのしっとり感、あの表面のチョココーティング。すべて好き。

さて、明日からはアルバムのほうもピアノのレコーディングです。

新しい曲の、とある部分の響きがおかしい、おかしくない、で、朝の６時まで謎と矛盾とコードと「したい響き」を話し合いながら研究した。そもそも私はコードにあまり詳しくないので、自分の響きを表記したコードネームがまちがっている、ということもたまにあるのだが、今回はそうではなく、ベースはここ、ピアノはここ、ギターはここ、うたはここ、という音の擦り合わせをしていくとあきらかに成立しないコードになる。けども、それぞれの楽器同士組み合わせて、あるいは全部一緒に聴くと、私には納得のゆく響き。しかし理論上は成立していないので、ピアノとうたにあわせて他を正しくすると、確かに正しいかもしれないが、私には『出汁がきいていない、あるいは旨味成分が欠けている』と感じられる。つまり求めている響きではなくなってしまう。その繰り返しで結局、一部変更してまちがっていないもののなかにひとつだけまちがったものを入れる、という「隠し味作戦」に落ち着いた。ひとつのコードをここまで長時間追求したのは初めてだ。

仲良しの友達が、昨年末から狂ったように忙しいようで、ろくに話しもしないまま３ヶ月ぐらい経つのだが、その間（今も）どのくらい忙しかったのか聞いてみて改めて驚いた。とりあえず普段は毎晩終電、土曜日も夜９時１０時まで仕事。お正月明け早々に出張でスペインとイタリアへ行き、その滞在中も現地時間の朝から夜までは展示会や仕入れなどに奔走し、夜は役員の食事などのつきそい。そしてホテルに戻って、夜中に日本時間に合わせて会社へ電話して、その日の業務のやりとり。で、また現地の早朝から起きて仕事。......ということを約１０日間に渡ってやり、せっかくイタリアくんだりまで行きながらスーパーぐらいしか行けず、お土産らしいお土産も買えず、帰国。成田へ朝到着の便で着いたらその足で荷物を持ったまま会社へ出勤。そのまま夜の９時まで仕事して帰宅したらしい。で、またすぐ韓国へ行くそうだ。
ひえ〜っすげ〜。これが世にいう、ジェットセッターか？この友達、確かにとてもデキるヒトだが、いつの間にそんなキャラになっちゃったのか？体を壊さないことを祈る！

家の中があまりにも汚いので掃除機をかけていると、窓の結露が気になって、古タオルをレールのところに押し込んで水の処理をしているうちに、カーテンがあまりにも薄汚れていることに気がついて、カーテンはずして洗濯。結露関係の汚れてた布などをまとめて捨てるとゴミ箱がいっぱいになっていることがわかり、ゴミをまとめて出す。マンションのゴミ置き場は鍵がかかるので、こういう時は便利である。というわけで、つまり仕事とは、来る時は重なって来るものであり、するべき家事とは、気がつく時はまとめて気がつくものである。きれいな机ほどホコリひとつないけども、ゴチャゴチャな机ほど更にモノが次々と置かれ、マズい店ほど出て来るのも遅く、お金持ちほどどんどんお金が増え、モテる人ほどモテてモテてしかたがない、というようなわけで、物事とはいつもまんべんなくバランスよく、というのは難しいものである、ということがわかった。人生とはなんとアンバランスなものであることか。