忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2008年04月03日(木)

今日はあったかい一日でした。
このところせっぱつまり気味の毎日でしたが、今日はエンディングテーマを作った映画の初号試写会に。
この映画は「中華学校の子どもたち」というドキュメンタリー映画で、横浜山手中華学校に通う子どもたちを通して、横浜中華街に暮らす中国の人々と中華学校の歴史を見つめたものです。子供たちのあっけらかんと元気な素顔を追うと共に、日本に暮らす中国の人々ならではの苦悩や中国の国内での問題などにも振り回された苦い歴史など、硬派なテーマをしっかりととらえていて、とても中身の濃いものに仕上がっていました。
ドキュメンタリーということもあり、監督さんの意向で余分な音楽は一切無し。その最後に子供たちの姿と一緒に流れる曲。そんなエンディングテーマを作るというのは、その映画の締めくくるのと同じぐらいの大役をいただいたわけでして、もちろん全力で作りましたが、大きなスクリーンでラストシーンを観るまでどきどきしていました。
当初、打ち合わせの時に見せていただいた時から、私の頭の中にはずっと中華学校のチャイムの音が印象に残っていて、あれやこれやと試行錯誤を繰り返した後、やっぱり思いはそのチャイムに行き着きました。それで、エンディングテーマはずっと昔から現在まで、そしてこの先も変わることなく授業のはじまりやおしまいを子供たちに知らせ続けるチャイムのような曲を作りました。私なりのチャイムです。今の時代、ノーチャイムの学校も増えているようですが、私はチャイムって好きです。時計の音もボーンボーンという音も好きです。それらは主張しているようでいて主張しているわけじゃない。誰かが聴いていようが誰も聴いていまいが、雑音に紛れようが飛び上がるほどびっくりされようが、関係なくお知らせし続け、見守り続ける肝っ玉のでかさ、というか、力強さというか、動じないものがあります。
それに比べたら私の作る音楽はまだまだヒヨっコな感じではありますが、気がついたらそこにあり、いつでもそこに居続けられる音楽であったらいいなあ、と思っています。
演奏は浅田実可(マリンバ)、河瀬英樹(ウッドベース)、関島岳郎(フリューゲルホーン、テューバ)、高橋結子(ドラム)、鳥羽修(ギター)、と私のピアノです。
音楽は一曲だけですが、みなさんのおかげですごくよい曲ができました。とても興味深い映画なのでたくさんの人に観てもらいたいです。公開の詳細が決まったらまたお知らせします。

試写会からの帰り道、目黒川沿いにせり出すように咲いている桜を堪能して束の間のお花見気分でした。

古書ほうろうさんでのライヴのチラシもやっとあがり、谷中根津千駄木界隈を中心にそろそろお手にとっていただけるようになる予定です。こちらもみなさまのお運び、お待ちしております〜!


[link:968] 2008年04月08日(火) 01:28


2008年04月08日(火)

今日は先週から続いていたCMのお仕事の本番でした。
映像が最高にキュートでクールで、それに負けないように力を振り絞って力の抜けたカワイイ曲にしようと、ウッ!ガッ!ググッ!パヤ〜ンとがんばってみました。プレイヤーの人々も信頼できるみなさんにお願いできたので、私としては心強い限りで、みなさんそれぞれに持ち味を存分に発揮していただけ、思ったとおり素敵な仕上がり。山あり森あり水たまりあり、というような道を抜けて、最後にはとても楽しい作品になりました。
みなさまのおかげです。こういう楽しいお仕事に呼んでいただけて幸せ。どうもありがとうございました。完成が楽しみです。
そしてオンエアはもう間近にせまっています。
来週の金土日あたりで、日本テレビ系列で放送されるゴルフのレディストーナメントをご覧ください〜。合間のCMはすべてそれが流れるとのことです。

[link:969] 2008年04月09日(水) 23:32


2008年04月09日(水)

誕生日をとうに過ぎ、期限が間近にせまった運転免許の更新を気にしていたのだけど、もう今日を逃すといよいよ行ける日がない、と、今日行ってきた。ペーペーペーパードライバーの私はピカピカのゴールドカードホルダーだ。
が!問題は顔である。ゴールドカードの人は5年間写真が変わらない。まあパスポートもそうなんだけど、5年も今日の顔を証明で見せるかと思うとやはり髪型とか顔のやつれとかいろいろ気になるのがオトメ心というものでしょう。どんなに盗み撮りされても常に美しくかわいらしいピチピチの乙女か永遠の美女風の人は心配ないかもしれないが、私のようにいつも目が離れているか、鼻がぺちゃんこになっているか、口がとんがっているか、さもなくば全体的にたいそう眠そうにしているか、というような、『許容範囲の顔で写真に写る』確率が3割未満の人は、免許証の写真というだけで、もう押し入れに逃げ込んで布団をかぶりたくなるぐらい憂鬱なモノなのだ。
だから、出がけにできるだけ顔とか髪を整えて、行く道では所々の鏡をのぞきつつ『今回は口はうっすら微笑みをたたえてみよう』『目の開き具合はこのくらい』『目をつぶらされて開いた途端に撮られるかもしれないから、目をすぐにパッチリ開く練習』などをしていったのだ。いや、外見的な顔の作りは仕方がないとして、どんな人にも表面的でなく『これイイ顔で写ってるじゃん!』というようなショットがあるはずだから、せめてその類の『イイ顔』でもいいから、という藁をもすがるような思いで、『心』の中もすがすがしい気持ちを保つシミュレーションとかしたわけです。
しかし水曜日の午後、運転免許証の更新場はガラガラで、写真のところも鏡で顔とか髪とか直せるほどの列はまったくできていない。係の人が全員で『はいはい、次の人、どうぞどうぞ。はい、どうぞ。どうぞ。』と待ち構えられているところへフラっと入ってしまったもんだから、『微笑み....』とか『目をぱっちり.....』とか『すがすがしい顔......』とか言う以前に、あーもスーもなくシャッターをおろされてしまった。そんならいっそ盗み撮りされたほうがまだいいわ!というぐらいのそっけなさであった。
果たしてできあがりは、やはりヒドかった。もっとライトを!そして、ちゃんと人が目を開けきったタイミングを見てくれ!
............しかし、これが現実なのだろう。どんなタイミングでも、どんな顔でも、免許証の写真に自分の満足いく顔で写れる時が、あるいは百歩譲って『いや、でも、イイ顔して写ってるよ、これ!』というような顔を免許証に貼れる日が、果たしてくるのだろうか?っていうか、その前に、やっぱこれでまた5年行くの?

[link:970] 2008年04月11日(金) 23:31


2008年04月11日(金)

まったく自分の方向音痴さには腹が立つのを通り越してほとほとあきれる。電車の逆方向に乗るというのはもはや日常で、中央線では吉祥寺から東京駅方面に帰るはずが、三鷹を通り越し、武蔵境で『おや?ここは.....?』と気がつくし、代々木公園から日比谷方面に帰るはずが、代々木上原終点で電車を降りるはめに。
今日は今日でやけに道のりが長かったなあ。西麻布で打ち合わせの後、日比谷経由で千駄木の古書ほうろうへ行くはずが、陽気もよくタリラリ〜と歩いていたためか日比谷で千代田線に乗り換えるところを出口に向かってまっしぐらにエスカレーターをのぼり、出口と改札しかないところで思いっきりUターン(後ろの人ガン見)。ホームを端から端まで歩いて千代田線に乗ったところ、今度はいつまで経っても千駄木に着かないのでよくよく見てみるとそこは赤坂。赤坂までくる前に恋せよ乙女〜、いや気づけよ乙女、いや自分。何度も言うけど、なぜ何の疑いもなしに逆方面に乗るのか?行き先を確認していないならまだしも、これで、乗る前には一応方向を確かめているつもりなのがなおさら恐ろしい。
帰りに銀だこでたこ焼きを買って帰ろうとすれば、5〜6人並んでいて、『まあこのぐらいならすぐでしょう』と列にならんだら一向に列が進まず(一人一人がたくさん買って行く。家族の夕食?)、それが気に入らなかったのか、通りがかりの老婆に『ケッ、あたしゃ並んでまで買いたかないねえっ!』と悪態をつかれる。なんだか長い一日でしたよ、あたしゃ。
というような具合でしたが、古書ほうろうのチケットの受付は始まっておりますです。ごーるでんうぃーくなので、みなさまレジャーにお忙しいかしら。どうぞ遊びにいらしてくださいましね。


[link:971] 2008年04月12日(土) 23:44


2008年04月12日(土)

いろんなことに追われているうちにもう4月になってしまった。
今年は、年が明けてからこれまでの間にたくさんのの出会いがあった。人も仕事も企画も。今までつながっていた人からさらにもう一歩入った出会いあり、まったくはじめての方やお仕事との出会いあり、えっ?そういうことをするのははじめてなんですけど、とにかくやってみましょうか、というような試みとの出会いもあった。それから14年ぶりに新たな形で出会い直す、というお仕事もある。そのそれぞれがとても面白く実りがあり、そこからまた何かつながっていけたらなあ!と思うものばかりで、こういうふうに私までつながってきてくれたヒトビトやモノゴトやコトの流れを思うと、数限りなくあるこの世のヒモの中からよく私につながるヒモの先をひっぱってくれましたなあ!!と感激するのだ。ヒモの先にぶらさがってるモノがコウモリなのか菜の花なのかソーダ飴なのか下駄なのか、予測をたててヒモを辿ってくれる人もいれば、全くわからないでヒモを引いたらコウナッタ、という人もいる。しかしそれらすべての人に、そのヒモを引っ張るに至った原因とも言える、これまでつながりのあるすべての人に、そしてヒモをひいた後になってそこからまたつながりが生まれる新しいヒトやコトにも、この上なく感謝しています。

[link:972] 2008年04月15日(火) 23:39

2003年6月16日までの日記


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