忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2007年04月23日(月)伊東に行くならハトヤ その1「熱川バナナワニ園」

4月21日、22日と伊東方面へネタさがしの旅に出ました。
今回の旅の目的はハトヤへ泊まること。そしてバナナワニ園でマナティーを見ることでしたが、思ったとおりの『ショック&爆笑&脱力.....』なパラダイス旅行でした。

まずはバナナワニ園。バナナワニ園はバナナとワニの園だけど、それ以外にもめずらしい植物やレッサーパンダやマナティーがいるのです。でも、バナナワニ園のある伊豆熱川駅で降り立った私たちは、とりあえず駅周辺の怪しいムードに飲まれてしまい、無意識のうちに駅前に干してあったイカの写真を撮ったり、 『顔を出すハリボテ』から顔を出してみたり、『世界の古来伝統の仮面を独自の方法で再現した』日本仮面歴史館に吸い込まれて怖い思いをしたりして無駄な時間を過ごしてしまいました。そこですっかりエネルギーを使ってしまい、バナナワニ園へ入った頃にはすでに結構疲れてしまっていたのですが、当然ながらそこにいるのはワニばかり. . . 。はじめのほうは「うわ!」「でかい」「へえ、口がとがっているね」「手がかわいい」「なんで口をあけたまま寝ているの?」「人形?」などと盛り上がっていましたが、そのうちにワニの池の奥のほうに1羽だけポツンといたオオバタンというでかいオオムみたいな鳥が、"せっぱつまった子供が泣きわめきながらお母さんをさがしているモノマネ(っていうか声帯模写)" で「オカーサーン!オカーサーーーーン!!!!」と園内じゅうに響き渡る悲惨な声で叫び出し、狭い園内のムードが一気に悲しいものになり、なんとなく早く次へ行ってしまおう、と足早に順路を急いでしまいました。でもその次に来たのはバナナとか珍しい果物やハーブなどのホルマリン漬け。ホルマリン漬けというものは、どんなものでも一気に気持ち悪いものにしてしまうものなのですね。あのヌルッと色の抜けて気持ち悪い見た目になってしまう保存法ではなくて、もっとよい保存法はないものだろうか?などと思ったりしているうちに、もうだんだんどうでもよくなってきて、最後の植物園(本園、分園、植物園と3つのゾーンに分かれている)を見ることなく途中退場してしまいました。
そして歩き回って痛くなった足をさすりながら電車に乗り込んで気がついたのです。マナティーを見るのを忘れたことに!ショック!
あり得ん!っていうか、バナナワニ園はマナティーのことを何も触れなさすぎです!レッサーパンダのことはあんなに至るところに案内を出していたくせに、マナティーがいることなど1mmも触れていないのです。なんだよー!行く前はあんなにマナティーマナティーって思ってたのに、園内にマナティーのマの字も案内されてないおかげで、ワニとバナナのホルマリン漬けでイッパイイッパイになっちゃって、マナティーのこと忘れちゃったじゃないかー!それでもレッサーパンダなんて、度重なる宣伝のおかげで何枚も写真撮るほど見たのにー!そもそもバナナのホルマリン漬けなんてどうでもよかったのにー!キィィィ!
バナナワニ園に当たり散らしてみたが、いや、バナナワニ園はとても楽しかった。つまりはそんな自分に脱力. . . . . 。       

つづく

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バナナ

[link:833] 2007年04月23日(月) 23:38


2007年04月24日(火)伊東に行くならハトヤ その2「続・熱川バナナワニ園」

さて、バナナワニ園をとってもいいかげんにまわった私たちでしたが、ワニばかりをあんなにまとめて見たのははじめてでした。
小さいワニからものすっごく大きいワニまでいろいろでしたが、総じて言えることは「どれもこれもほとんど動かないので、人形のようだ」ということ。口を半開き目も半開きで、かえって顎が疲れそうな状態で水に半分つかっているのとか、友達(?)に上に乗られたままじーっとしているのとか、中には水の出るところで口を空いたまま客をガン見しているのとかいて、よくライオンの口からダーっと水が出る噴水とかお風呂とかありますけど、それのワニバージョンかと思うようなのまでいました。
で、その日は雨がパラパラしていて、話題のワニのぼりはあげられておらず、吹き流しだけがカラカラとさみしく回っていました。残念。
そしてお土産は『日本一美味しいと認定された(誰から?)マンゴージュース』とか(しかし喫茶室でマンゴージュースを頼んだら別のマンゴージュースが来た)、ワニのぬいぐるみとかワニのぬいぐるみとか、ワニのぬいぐるみとか、犬のぬいぐるみとか、きのこの財布とか、といったよりどりみどりなセレクト。中でも目をひいたのは、よくストレス解消にムニーッ!とにぎるホニホニのやつがありますが、あれのバナナ型のがあって、それも「まだ青いやつ」「ちょっと熟したやつ」「いい具合に熟したやつ」「茶色くなったやつ」の4種類あって、それぞれ柔らかさがちがっていました。握り心地は「茶色くなったやつ」が一番よかったんだけど、見た目はあんまり置いておきたくないような茶色具合。つまり4種類ともそろって置いておけば色の違いも面白いけど、それぞれを1個だけ買っても握り心地の違いを比べて味わえないしなあ、、ということで買うのは断念しました。あの茶色くなったバナナの柔らかさはグッときたんだけどなあ。

まあそれはさておき、ワニ以外に見た動物はフラミンゴ、レッサーパンダ、ゾウガメ、ピラルク、ピラニア、など。
(一番見たかったマナティー、オオオニバスは見るのを忘れ、ワニのぼりはあがっておらず、名物バナナソフトも食べれず、退園。チッ。)
園内の隅に「食物貯蔵庫」という扉があり、あれだけのワニおよび肉食魚用にどれだけの生き餌または冷凍がその奥にストックされているかと思うとかなりコワかった。

次回はハトヤに到着です。

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こんなにおっきくてゴツいのに手が. . . . . かわいい . . .

[link:834] 2007年04月26日(木) 00:08


2007年04月26日(木)ちょっと別の話

「伊東に行くならハトヤ」日記が途中ですが、今日の出来事。
今日はスタジオでのお仕事が早く終わり、お世話になってるエンジニアさんにうまいうまい焼き鳥屋さんへ連れて行っていただいた。お酒の飲めない私は普段焼き鳥屋さんへ行くことはほとんどないのだけど、そこは飲めなくてもよい、とのお許しが出たので心苦しかったが、食べるの専門でごちそうになってしまった。
そしてなんと、レバ刺を食べることができたのだ。
私はどうしてもレバーが苦手なんだけど、そういう人こそここのお店のレバ刺を食べてみるがよいぞ、と言われ、おそるおそる口に入れた。ら、なんじゃこりゃー!まるでウニとホタテの中間のような舌触りと歯ごたえ。レバー臭い、という文章が一瞬のうちにどこか1万光年彼方に飛んでいってしまったようだった。
そもそも鳥レバーは豚レバーよりは苦手な人にも食べやすいそうだけど、食べやすいどころか、すごいおいしい。おいしいぞ。これだったらレバ刺の軍艦とかでお寿司屋さんで出されてもぜんぜん違和感ない。ウニと並ぶ。注文する。
ってぐらいおいしかった。それからかるーく苦手だったナンコツとか鳥皮とかもびっくりするぐらいおいしかった。
苦手なものがこれだけおいしいだけあって、もちろん他のモモとか手羽とかも非のうちどころがないぐらい絶妙な味加減と火の通り具合。つくねもも抜群。プチトマトなんて焼いてさらに甘さが出るのか、柑橘系のフルーツのようだった。
ほんとにどれもこれも美味しく、夢のような焼き鳥パラダイスだった。心からごちそうさまでした。
近くだったら通うのになあ。。。

[link:835] 2007年04月27日(金) 00:10


2007年05月01日(火)伊東に行くならハトヤ その3「チャッピー」

さて、熱川バナナワニ園から命からがら逃げ帰った(※そんなことありません。)私たちは、特急踊り子号に再び乗って、伊豆厚川からハトヤのある伊東へ向かいました。
あの、幼い頃から親しみ続けた『前はう〜み、うしろ〜ぉはハァトォヤァ〜の大漁苑!』と子供が自分よりでかいぐらいの魚をビチビチビチと抱えて歌うCM、あるいは『イトーにいくならハ・ト・ヤ〜♪でんわはヨイフロ41264126〜』という明るく楽しいテーマソングのせいで、「イトウ」と聞けばつい「ハトヤ」と答えてしまうほど、中部圏では有名なホテルです。
実はハトヤ、と一言で言っていますが、実際にはハトヤは歴史のある本館ともいうべき「ハトヤホテル」と、少し新しい(でも古い)「サンハトヤ」があるのです。どちらに泊まったものか迷ったのですが、CMに出てくる大浴場の壁面が水槽で魚が泳いでいる嘘のような『海底温泉風呂』のあるのはサンハトヤだったのでサンハトヤに泊まることに。(♪サンハトヤに決めた)で、すると、なんとサンハトヤでは、夕食は広大なホールに集団で集められ、ステージで繰り広げられるディナーショウを見ながら食べるらしいのです。その名もズバリ『レストランシアター』。そして4月の出演者は『CHAPPY(北川マキ他ダンサー2名)』. . . . . 「チャッピー」と. . . . . 「北川マキ」。(ちなみに7月からは「そのまんま美川」。わからない人は自分で調べてください。)
果たして、6時の開場時間とともにレストランシアターへドドドッとなだれこむお客さんに呑まれて席についた私たちの前にはこれでもか!という品数のごはんが並べられました。そして機械のようにそれらを口に運んでいると、『レイディースエンドジェントルメン!』というコテコテのアナウンスが。それに続き、『尚、開演に先立ちまして、ここでお忘れもののお知らせをいたします。11階のフロアトイレにおきまして、入れ歯をお忘れになりましたお客さま、お気づきになられましたら係までお申し付けくださいませ。それではお待たせいたしました!チャッピーオンステージでーす!』と来た。あまりにもあんまりな内容なので、そのアナウンス自体がネタかとも思ったのですが、そのわりにはわかりづらいネタであることと、まわりの客層からしてほんとにあってもおかしくないような雰囲気だったことなどから、未だに謎です。
そしてどんちょう(!)があがり、出て来た!チャッピー。後ろのテーブルの子供が「チャッピーーーッ!』と絶叫。(お母さんが『っちょっと、やめなさい!』とか言ってる)
チャッピーはまず美川憲一で出て来た。美川憲一のモノマネは7月のそのまんま美川の十八番らしいが、チャッピーも美川憲一。伊東は美川憲一ブームです。
チャッピー美川はスクールメイツの踊り子さんのような人を2名バックダンサーで従え、数曲を熱唱した。似てることは似てる。そしてチャッピーの退場とともに北川マキがアシスタントの女性と一緒に奈落からせり上がってくる。(サンハトヤの舞台はなんと奈落があって、舞台が降りたりせり上がったりするのだ。) そしてスタンダードなタイプのマジック。へえ、と思うが遠くていまいちよくわからない。でも拍手拍手。
で、再びチャッピーが、今度は美輪明宏で登場。客席に降り、テーブル間を歩きながらお客さんをいじり倒して行く。トークの切れ味はきみまろのようで、さすがに毎晩大勢の知らないお客さんをいじっているだけあって、お客さんが何をいっても拾って広げて落として、そして優しくフォローしていく。すごい!さすがだ!MCの勉強になりました(ほんとうか)。美川憲一、美輪明宏、和田アキ子とネタを終え、ステージも大団円。するとおもむろに、最後に一曲、と今までのチャッピーとはまるで別人のようなチャッピーが『ハトヤ音頭(正式な題名は不明)』を熱唱し始めた。すごく変な音頭だが、妙に頭につくメロディー。ダンサーのおねえさんもさきほどマジックのアシスタントをしていたおねえさんもみんな(といっても3人)飛び出してきて、キンキラの法被にキンキラの鉢巻で、ポンポンのようなものをふりながら踊りまくっている。その様子はまるで「ドリフのエンディング」とか80年代の「たのきんトリオとかが出てる歌番組の生放送のエンディング」のようで、オモシロすぎる。笑いがとまらない。そして次!たたみかけるようにハトヤのテーマソングこれまたフルボリュームでかかる。『♪イトーに行くならハ・ト・ヤ。デンワは4126』って。おいおいステージにもガーってなんか衝立てみたいなのが降りて来たよ。その曲に乗ってチャッピーが『今日はみなさん本当にどうもありがとうございました〜!みなさんとハトヤに幸福がおとずれますように!』と感動のフィナーレのような挨拶。うずまく照明。めくるめくキラキラのステージセット。そして、ホールの入り口から一斉に放たれ、ステージめがけて飛んで来る数十羽の白いハト。こわい!
ひえ〜〜〜〜〜〜〜っ。すごいエンディング!
『♪ヨン・イチ・ニー・ロク!ヨン・イチ・ニー・ロク. . . . 』気が、気が、くるう。
そしてどんちょうは静かに閉まっていくのでした。
. . . . . . 脱力。

ああ、私はこの先、テレビでちょっとでもチャッピーを見かけたら、きっと応援してしまうと思う。なんかよくわからないけど、きっと『あ、チャッピーだ!』って思ってしまうと思う。

そして極度の興奮と脱力で洗脳されたような抜け殻になって部屋へ戻ろうとすると、どこからかムーディーなタンゴが聴こえてきた。それは.........自由参加の『社交ダンスパーティー』開催中!の音楽. . . . . . . 。おそるおそるのぞいてみると、これまたひろーーーいホールで2組の男女が着飾ってステップを踏んでいた。一組はオバチャンが若い先生に教わっている状況。どうやらこれは毎晩開催されているらしく、玄関には『○○同窓会ご一行様』などという看板にまじって『ダンスパーティーご一行様』というのも出ていた(ぜったい毎日あそこに出てる。しまわれてない。)。
他にも『釣れば釣るほど安くなる三段逆スライド方式(まったく意味がわからない)』の釣り堀や、夏にはその釣り堀が変身する屋外プールとか、一年中泳げる室内プールとか、ゲームセンターとか、名物ハトっ子ラーメンを出すラーメン屋さんとか、もちろん魚の泳ぐ海底温泉風呂とか、サンハトヤには、目がくらくらするほどいろんな施設があります。まさにザ・レジャー。サンハトヤは、伊東という砂漠(※完全に海だけど。)にあるラスベガスです。

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[link:836] 2007年05月05日(土) 03:54


2007年05月08日(火)黄金週間

が終わったようだ。
私は年中不定休なので、こういう時期はなるべく出かけないでいる。お友達のおうちへごちそうになりに行ったり、お友達が来たり、久住さんの切り絵展を見に行き、学生時代の先輩で現在『Kecil-Pohon (クチル・ポホン)』という子供服ブランドを主宰している(大人服もある!)井上アコさんの展覧会を見に行ったり、タマコウォルズのライヴを観たり。
しかし最後は蕁麻疹で沈没、というドタバタな日々でした。
特筆すべき事柄は
・お友達のうちでごちそうになった『豚バラとトマトのオーブン焼き』がもんのすごくおいしかった。なんだありゃ。
・それに対抗して作ったdarieさん直伝の『ブフ・ブルギニョン(牛スネ肉の赤ワイン煮込み)』を作った!しかし. . . . .
※書くと長いので詳細はmixi日記http://mixi.jp/view_diary.pl?id=422870925&owner_id=6742394でどうぞ(mixiやってない人はごめん!)
・久住さんの切り絵、すごくよかった。コクテイルが飲みやさんなのでお客さんもいて、作品の間近に寄って見られないのがやや残念。
・クチル・ポホンの服はほんとにかわいい。あんな服を着れるなんて、こどもはいいなあ。
・先日ほタマコウォルズはいつにもましてよかった。メンバーの和、というかそれぞれの持ち場がはっきりわかり、がっちりキタ!という感じ。
・4日ほど前に突然蕁麻疹が出て、それから夜になると毎日出る。小さい頃には結構蕁麻疹体質だったけど、大人になってこんなヒドイのは初めてだ。最悪だ。
原因はよくわからないけど、ブフ・ブルギニョンで、肉を赤ワインに24時間もつけてしまったのと、筍とチーズやチョコレートを食べたのが重なっちゃったからなのか。

というわけで、現在蕁麻疹によりひきこもり中でやんす。
伊東に行くならハトヤ日記の最終回は近日中にお届けします。

[link:837] 2007年05月09日(水) 23:45

2003年6月16日までの日記


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