忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2004年05月09日(日)

きのうは各駅停車のイベントにお呼ばれする格好で、ライブをさせていただいた。
見に来てくださった方、呼んでくれた各駅停車のみなさん、ツインズよしはしの方、どうもありがとうございました。

3年ほど前によしはしでピアノを弾いた時には、ピアノはあれど、その他の設備がまだぜんぜんなくて、ピアノ自体もあまりにも響いて鳴りすぎる!という印象だったので、ちょっと心配だったのだけど、そんな心配は全然無用だった。環境がとてもよくなっていて、また3人の小編成が小屋に合っていてすごく楽しく演奏することができた。
この日の(高橋)けっちゃんは次から次へといろんな楽器を
繰り出し、鍵盤ハーモニカまで吹いてくれ、大活躍だった。惚れた人がきっと何人もいることでしょう。

各駅停車もライブをはじめて見たが、以前に聴いたCDの感じよりこの日のアコースティックテイスト多めの雰囲気のほうがしっくりきててよかった。
それにしても各駅停車のメンバーはほんとにひとりひとりのキャラが独特にバラバラで面白い。
ドラムの横山さんがお土産をくださって、大喜びした後に袋の中を見ると、いただいたはずのものが一個入っていなかったのでさんざん迷った末、「やっぱりせっかくくれたのだから、もらって帰らないと、そのほうが悪いよな」と思ってステージ上でそれを言ってみたら、それは実は私にくれるものではなかったことが判明(私はその他のものをすでにもらった)して恥ずかしい思いをする。結局催促したような格好になってそれももらってしまい、大変悪いことをしてしまいました。でもどうもありがとうございました。

終演後軽く打ち上がって、再びツインズよしはしの前を通りかかるとさきほどまで『2's YOSHIHASHI』と書かれていたお店の表札の上に『ひさし』と書かれた紙がセロテープで貼ってあってびっくりした。どうやらツインズよしはしは、夜は『ひさし』というちがうお店になっているようです。それにしてもびっくりした。

[link:209] 2004年05月10日(月) 23:09


2004年05月10日(月)

チラシを置いたりCDの精算などの諸々で高円寺、吉祥寺、新宿などをまわる。
帰り際、ラーメンを食べることになり歌舞伎町をぼや〜っと歩いていたら、豹柄のぴったりめのニットとスカートを身にまとった渡部絵美(元フィギュアスケートの人)とすれちがう。焼肉屋さんへ入って行った。ほほー、さすが歌舞伎町です。
しかし歌舞伎町ってほんとに絵に描いたような『欲望渦巻く都会のナントカ・眠らない街...』みたいな感じで、ちょっとぼんやりしてしまいました。私にはまったく関係ない人たちが世の中にいかにたくさんいるか、というのを改めて感じた思いです。

[link:210] 2004年05月10日(月) 23:20


2004年05月11日(火)

ぼや〜っとスーパーへ行き、目的のものをすばやく買う、という一連の行為の中でたまに楽しむことがある。
それは、陳列棚の前で顎に指をあててうろ〜っと商品を見ているおばちゃんの目の前で、まるで迷わず、自分の目的の商品をサッととってサッとカゴに入れ、すばやく立ち去るのである。
すると、目の前で私にそれをされたおばちゃんは、10人中9人ぐらいの割合で私が買っていったものを手にとってじーっと見る。
そして『へえ、あの人、いつもコレ買ってるのね...おいしいんかしら...?私もちょっと買ってみよ。』という顔をして自分もカゴへ入れるのだ。その瞬間を見た時の『よし、やった。』という気持ち。なんかよく意味がわかんないけど、『あ、買った買った!』という妙にうれしい感じ。別にそこの商品の会社を応援してるわけでもなんでもないのに。
まあ、そのおばちゃんの様子をちょっと離れたところからチラチラ見て確認してる私もあほだなあ、と思うんだけど、この遊びは面白い。

[link:211] 2004年05月14日(金) 14:30


2004年05月13日(木)

ちょっとしたお知らせです。
HPの表紙にご案内を載せましたけども、次回のゆわかしと口ぶえより、HPでご予約を受け付けることになりました。
前売料金というのはないのですが、予約特典として、この先手に入ることはまずないであろう物をさしあげます。欲しいか欲しくないか、よくお考えになり(?)ふるってご予約ください〜。

[link:215] 2004年05月13日(木) 14:54


2004年05月15日(土)

シーモアグラスへチラシなどを置いてもらいに行き、途中でカレーを食べ、その足で表参道のブルーノートへ『The Bad Plus』を観に行く。
Bad Plusはニューヨークあたりですごい評価されてるらしいピアノトリオで、一応というか完璧に若手のバカテクジャズの人達だが、ジャズファンの中でも保守的な人たちには絶対ウケないだろうと思われるノンジャンルな変な人たちである。しかしかといってもおもちゃ箱的な感じ、というわけでは全然なく、もっとかなりかっちりしていて音楽的な土台もすごいし、しかも全然ポップじゃない、というかなり難しい所を突いてきている人たちのようです。
という前印象を持っていたのだけど、全体の印象は大体その通りだった。しかし、実際ライブで見るとその卓越したというにもほどがあるプレイはほんとすごかった。口では説明できないんだけど、まず最後まで全然拍子とかテンポとかがわかんない曲がある。わかる曲も途中でわからなくなる。弾いてる人を観てると、一応足でテンポなどをとっているのだが、すでにその取り方が何がなんだかわからない。でも突然何の合図もなくガシッと合うのだ。各人がまるでぐちゃぐちゃに弾いているとしか思えないような感じなのだけどもちろんそれはそのようにアレンジされているのだ。
いやーほんとにすごいもん観ちゃったなあ、というものでした。

それにしてもやはりブルーノートはニューヨークの老舗のジャズクラブだけあって、そのバンドを目当てに来るお客さんのほかに『単なるデート』とか『なんかパーティー終わったけど、盛り上がってるから帰るのにはまだちょっと..』という人々も多く、お店の雰囲気自体がもういわゆるライブハウスというところとはまったくちがう。お客さんひと組ひと組、係の人が案内してくれて、立ち見はいっさいない。ライブハウスというよりもレジャースポットなのだな、ということがよくわかった。それはそれでよいことである。
店内に入ると、その『バンドを目当てに来ている人』と『そうでない人』が一目瞭然である。バンドを目当てに来ている人はまず飲み物だけしか頼んでおらず。テーブルに着いても本などを読んだりして、ちょっとはこういうナイトクラブ的な雰囲気も楽しもう、というおアソビ感がまるでない。一方『今日は映画観る〜?どうする〜?たまにはサー、ライブハウスでジャズのライブとか観に行ってみなーい?』というデート組は二人してシャンパンなどを頼み、フォアグラのパテなどをパンに塗って食べたりしているのである。
その他のひやかし組はそろってトイレのブルーレット色、または芳香剤のボール色のカクテルなどを頼んだりしていて、そのカラーの違いがとても面白い。しかしなぜあのカクテルはあんなにトイレ色なのか?

人間観察も含め、とても楽しかった。

[link:217] 2004年05月17日(月) 01:12

2003年6月16日までの日記


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