忘れ物はないね?

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2003年09月08日(月)ふたたびワインのうんちく

ちょっと人へのお礼にしようと思い、近くのワイン専門店へ。このお店には以前もお遣いものにしようと思って入ったら丁寧な応対を受け、適切なワイン(私は全くシロウトなので全然わからない)を選んでくれて、先方に喜ばれた経験がある。
しかし欠点はお店のおじさんの話がやたら長いことであった。が、今回ワインをあげる相手はフランス系のカナダ人で、好みとかは知らないが、ワインも飲み慣れてそうなので、やっぱり専門のお店へ行って選んでもらったほうがよい、との判断から再び行ったのであった。
すると、今回は前回応対してくれた話の長いおじさんの息子も一緒に店に出ていて、更にその娘が店のテイスティングテーブルで宿題をやっている、という状況だった。これならそんなに私一人に長々と話もするまい、と思い、サクッとお薦めのワインを選んでもらって帰ろうとした。ら、やっぱり話しはじめた。どうもここの店の人は、待っている客に話し掛けることが心遣いのひとつ、と思っているようだ。
まず前回同様おじさんのうんちく攻撃。へえ、あ、そうなんですか。ああ、なるほど。へえへえへえへえへえへえ。とやりすごしてレジへ行くと今度は息子が『ああ、さっきうちのおやじの言ってたことは必ずしも正しくないですから(間違いなのかい)。あんまり気にしないでくださいね。(親父にむかって)これはブルゴーニュじゃないんだってば!あ、そもそもこのビンの肩のはってるのが△◎☆で、このなで型なのが....。まあ、そんな堅苦しいことは言わず楽しんでいただくのが本来の目的なんで...』といった調子で、結局前回の2倍であった。その間娘は宿題のことを友達に電話で聞いたりしてるし。丁寧なのはいいんですが。まして悪い人じゃないんで胸が痛いんですが.....。

[link:60] 2003年09月08日(月) 23:08


2003年09月09日(火)曲のスケッチ

何曲か曲のスケッチをだらだらとする。
『大根はエライ』の歌を久住さんのHPと私のHPで一部分聴けるようにしたくて、いろいろ取り組んでみたが、どうも人に聞かなくてはできないことがあったりして、なかなか進まない。だからたぶん、ライヴに来てくださった人にまず会場で発表してから、HPで聴けるようにしようと思います。

いやあ、それにしても陽射しは秋なのに昼間はガンガンに暑いです。家の中にいるとクラクラして熱中症になりそうだ。
そんな汗まみれの時に限って、上瞼の目尻ぎりぎりのところを蚊に刺されたりして最悪。ムヒをおそるおそるつけるがやっぱりヒーーーッという感じになって涙がとまらなくなった。

[link:61] 2003年09月10日(水) 00:43


2003年09月10日(水)クランクアップ

なんだかいつクランクインしたんだか、よくわからないままスタートしたドーナッツフィルムズの第1作品が、クランクアップ。本当に文字通りあっと言う間だった。しかしそんな記念すべき日に、本来なら涙しながら同じ釜の飯を食い泣き笑いした日々の労をねぎらって仲間と肩をたたきあうはずの日に、怒られた!町のおばさんに。『アンタたち!そんなとこ登っていいと思ってんの!それにこの辺の許可とってんの!』って!わーん怒られたよう!と、まさに撮影はコレじゃなきゃね、みたいな展開になってちょっとうれしかった。でもなんにもいけないことはしてないのになあ、とも思うが、迷惑だったんですね、おばさん。ごめんなさい。

[link:62] 2003年09月11日(木) 01:43


2003年09月12日(金)鈴木翁二さん

漫画家の鈴木翁二さんからとても久しぶりに電話があった。
この9月にライヴツアーをするので友達に宣伝してね、とのこと。
かれこれ10年ぐらい前に私が少年王者館で役者をしていた頃、鈴木翁二さんの『マッチ一本の話』を上演したご縁で、北海道のおうちへ遊びに行ったことがある。翁二さんは、もちろん漫画も素晴らしいが、その人としての趣きもなんともいえない味わいがあり、とても魅力的な人だ。私が遊びにうかがった時の写真は(意図的ではないが)なぜかへんてこなものばかりで、頭にほっかむりをしたまま眠っているのとか、スカートをたくしあげて川に入っているのとか、『ホルモン焼 かとうちゃん』という看板の下で笑っている(これは意図的)のとか、あんまりまともなのがないのだけど、旅自体はとても楽しく、よい旅だったことを覚えている。
それ以来だから、ほんとにもう久しぶりで、翁二さんは FAXもくれたのだが、『加藤千明(秋)様』と完全に私の名前すら忘れてしまっていて、予備の漢字まで書いておいてくれたものの、どっちもまちがってるよ!ああ、やっぱり10年も経てば忘れちゃうよね、私のことなんか...。と思わず泣きそうになったのだが、その直後に電話をくれて、『チアキのアキは水晶の晶だった!今思いだした!』と言ってくれたので、よかった。

そんな翁二さんのライヴツアーは9月23日(火)ウエストダーツクラブ(052-779-0186要予約)にはじまって東京、天童市、仙台と北上するそうです。
名古屋の方はぜひ行きましょうね。
ところが、東京は翌日の24日で、なんと私のライヴと同じ日だったのだ。なので、翁二さんには申し訳ないが、東京に住んでいる人で翁二さんのライヴに行きたい人は前日に名古屋へ行って観るか、翌日天童市のジャズ喫茶ラグタイム(023-654-8075)へ行くか、さらにその翌日仙台のBook Cafe火星の庭(022-716-5335)へ行って観るかしていただき、24日はぜひ吉祥寺MANDA-LA2(0422-42-1579)へ私のライヴ『ゆわかしと口ぶえ』を観に来ていただきとうございます。

しかし日本全国の鈴木翁二ファンの方々、これを逃す手はないですよ。

[link:63] 2003年09月14日(日) 01:01


2003年09月13日(土)お祭り

町内のお祭りで、あちこち子供山車やお神輿がうろうろしている。
この辺りでは、お祭りが近いと駅のスピーカーでもお祭り音楽を流しているのだが、今日はどうもいつものテープじゃないな、と思ったら、角をまがった商店街のすみっこに軽トラックの荷台にぎゅうっとお神楽演奏隊の人たちがつめこまれて演奏していた。でもそのまわりには特になにもお神輿とかお祭りの様子も人だかりもなく、ポツンと軽トラック一台きりが止まって荷台で人が生演奏しているという不思議な状況だった。
私はこういう小規模のお祭りの生演奏が大好き(大きいのも好きだけど)なので、スワッ祭りだ!と思い立ち止まって生演奏を聴いていたが、あまりに誰も立ち止まってなくて、軽トラックの人たちが私の視線に恥ずかしそうだったのでちょっと私も恥ずかしくなって場所を離れてしまった。
明日はきっとお神輿とセットで町を練るに違いないから見に行こう。

[link:64] 2003年09月14日(日) 01:09

2003年6月16日までの日記


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