忘れ物はないね?:2005-11-19

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

HOME

2005年11月19日(土)

実可さん主宰NGOMAのイベント『ジャラとグリグリの土曜日』。無事に終了しました。ご来場くださいましたたくさんのみなさまどうもありがとうございました。実可さんも須藤みぎわさんもそれぞれとても個性的で独自の世界が展開されていて、とても面白かったです。
ところで今日はなんと2回公演でして、マチネーは土曜日の昼間ということもあってお子様からご年配の方まで幅広い方々に楽しんでいただけたようです。私は『今日は一人、裸で勝負』と腹をくくってはいましたが、特にお昼の回では開場時にBGMが何もなくて、お客さんとの距離が近い上に待ち時間もシーンとしている、という2大キンチョー要素がそろっていて、いやはや緊張しました。
いやいやしかしそんなこと言っててはいけませんよ。まあ多々ある反省点についてはここでは触れないことにして、いや、がんばりました。とにもかくにも。で、お昼の反省点を夜に生かそうと、夜の回は開場時からBGMにBLUESを流し、お客さんもおしゃべりやお酒がすすんで張りつめ感がやや減少。しかし雰囲気はすっかりブルーズなのに、お客さんはみんな靴を脱いでお座布団に座りこんだりしているのがとても面白い。そしてかくいう私なども、楽曲は日本情緒あふれる(?)ジャパニーズなんちゃってラグタイムみたいなごちゃまぜ音楽。いやー、音楽って、まさにこういうところで、いろんな文化が混じり合って、その土地土地に沁みていくのだなあ、と思った。ブルーズを靴を脱いで聴く文化が普通に成立する日本。そこから面白い独自のニッポンブルーズが生まれるし、ニッポンジャズも生まれるんだと思う。だって例えば欧米の文化を欧米でもない土地で欧米人でもない人がそのまんまマネしたって面白くないじゃん。だから、これでいいのだ、ものすごくこれでいいのだ、と妙に力強く思ってしまった。私のやっている音楽が、別にそこまで大それたものだとは全く思ってないけど、でもやっぱり、ヒトに『こうこうしかじかな風な音楽です』と言葉で説明できない音楽のほうが私には面白く思える。
という意味でも、今回こういう場所で、弾き語りをさせてもらえたのはすごく得るものがあった。声をかけてくださった実可さん、みぎわさん、来てくださったみなさまどうもありがとうございました。CDを買ってくださった方もどうもありがとう。ぜひ聴いてみて、また感想とか聞かせてください。

[link:557] 2005年11月22日(火) 01:59

2003年6月16日までの日記


Copyright©2001-2003 Chiaki Kato, All rights reserved.
Contact Us
Do you know DonutFilms?