忘れ物はないね?:2004-08-05

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2004年08月05日(木)NRBQ in 大阪/オープニングアクトまでの足跡その2

楽屋でぼやーっとしていると、あっという間に出番になった。ああ、大阪の人、楽しんでくれるといいなあ、と思いつつステージ袖へ。今回のツアー主催者ナカジマさんが熱いアナウンスで呼び込んでくれてエイヤッとステージに出る。聴き慣れない声で「ち〜あき〜」と叫んでくれる人、指笛を飛ばしてくれる人たちに暖かく迎えてもらい、へっぽこながらえらいイキオイで数曲やる。お客さんの様子とテリーの動く椅子のおかげであんまり緊張することもなく、めちゃくちゃ楽しい気分になった。たとえNRBQの何百分の一ぐらいでも、みんなを楽しませることができればいいと思った。ゆわかしと口ぶえ軍団のメンバーもいつにもましてノリノリになっていて、マリンバの実可さんなどは普段あまり見たことのない様子で踊ったりしていてそれもまた楽しかった。最後のほうでWe're Walkingをやり、そのままメドレーで『よわいウルトラマン』に突入するところでテリーが登場。打ち合わせ通り「こっそり」出て来たのだが、客席は一気に盛り上がった。テリーに私のへっぽこ代表曲を吹いてもらうなんてどうかしてるかな、とも思ったが、楽しそうに吹いてくれたので本当にうれしかった。テリー、本当にどうもありがとう!!!
このオープニングアクトに呼んでくれたナカジマさん、本当にどうもありがとう!!!聴いてくれたみなさん、そしてゆわかしと口ぶえ軍団のみなさん、見に来てくれた友達、スタッフのみなさんに心から感謝いたします。

さああとはもう思い残すことはない。思いっきりNRBQを楽しむだけだ、というわけで演奏終了後はスタンディングフロア近くの袖でスタンバイ。ところがQの演奏が始まる1分前、テリーが突然サックスプレイヤーの川口さんを呼んでほしい、一曲目を一緒に演奏しよう、と言い出した。慌てて客席の後ろのほうでビールを片手ににこにこおしゃべりしている川口さんを呼びに行く。川口さんは目を白黒させながら、『え?え?オレ?え?一曲目?え?どういう曲だっけ?』とてんやわんやでサックスをケースから取り出している。『え?その曲なに?もっかい歌って?』などと言っているうちに演奏が始まってしまった。私も『がんばってください!』と言い残しスタンディングフロアへ。そしてソロになりいきなり川口さんが呼び込まれた。すごい!かっこいい!さすが我らが川口さんである。吹き終わって恥ずかしそうにそそくさと退場しようとする姿と、そのかっこいいソロのギャップがまた最高だった。その後も川口さんは曲の途中で何度か呼び出され、その度に目を見張るようなかっこいいソロを吹きまくってはそそくさと退場していました。こんな川口さんの勇姿を観られたのも大阪へ来たからというものだ。ほんと来てよかった。Qは大阪の熱いオーディエンスに応えるように、立続けにロックンロールナンバーを繰り出し、パワーを炸裂させていた。かえすがえすもすごいバンドだ。

終演後、なんとなく打ち上げも決まっていなかったがお腹も空いていたし、ゆわくち軍団メンバーと打ち上がりたかった
ので、どうせならとQのメンバーを誘ってみる。皆『行く行く』というので結構な大人数になり、梅田の夜をまったく知らない私たちは困って普通の居酒屋(贔屓屋)へ入ってみる。Qのメンバーもそんな靴を脱いで下駄箱へ入れるような居酒屋は行ったことがなかったらしく、意外と楽しそうだった。その後おつかれのスタッフのみなさんも合流し、結局このツアーで一番大規模な打ち上げになった。ローディーのジャンジャンも日本酒を飲んで絶好調で、ほんとに楽しい会となった。まだ吉祥寺が残っているけど、ひとまずゆわくち軍団メンバーとはここでお別れ。みなさん本当におつかれさまでした。

[link:270] 2004年08月09日(月) 22:56


2004年08月05日(木)NRBQ in 大阪/オープニングアクトまでの足跡その1

朝起きてコーヒーとサンドイッチなどを食べ、ホテルの近くに文房具のディスカウントショップがあったのを思い出しのぞきに行く(文房具好き)。日頃から文房具店に行く度にさがしている筆ペンの硬筆を何本か見つけ、種類違いで6本ほど購入。ホテルに戻ると到着したQ一行が玄関付近でウロウロしており、少し世間話などする。テリーは昨日約束したトランペットを本当に吹いてくれるかなあ、と少し心配しつつ一足早くバナナホールへ向かう。
バナナホールにはマリンバの実可さんが東京から到着していた。泊まりだというのに草履履きでウェストポーチひとつという達人のいでたち。
ステージでピアノを触らせてもらっているとテリーがトランペットを持って来てくれ、さっそく練習してみる。音デカい!その音のデカさは我らが関島さんをして『あの音のパワー、少しわけてほしいよね』と言わしめたほどだ。そしてQのサウンドチェックに続いて私達のチェックをする。せっかくなので私はテリーがいつも使っている足にコロコロの付いた動く椅子(ピアノ椅子ではない)を貸してもらうことにした。めちゃくちゃいい。テリーのあのグルーヴの20%ぐらいはこの椅子のおかげか?(笑)と思った。もちろん私がその椅子を借りたからと言ってテリーのようなプレイができるわけもないが、『身体が固定されていることから来る緊張感』が解け、なんだかすごく楽しく演奏できるような気がしてきた(実際そうだった)。私たちがリハをしている間もトムはずっと床に寝っころがって楽しそうに聴いていてくれてうれしかった。そうだよね、もうここまで来たら楽しく演奏するしかないよね、と腹をくくり、本番までのしばらくを実可さんやけっちゃんたちとオーガニックカフェでまったりお茶して過ごす。
時間はすぐに経った。

[link:269] 2004年08月09日(月) 22:15

2003年6月16日までの日記


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