忘れ物はないね?:2004-02-27

『忘却』とは、忘れ去ることである。
人は『忘れる』という能力がなければ、絶望で生きていけないそうだ。
しかし、私にはそれらの忘れ物が大変愛おしく、また、そういった忘却の 中に存在する、私がかつて此処に存在していた証拠のかけらのようなものが、
どこか遠いところへでも散らばって、ある日ひょっと誰かのしゃっくりを止めたり
犬に遠ぼえをさせたりできないか、などと思うのである。
だから、私はこの日記を書くことにする。
この日記はその日にあった笑えることや、怒れることや、
その日に思い出した面白いことや悲しいことを記すためにある。どんどん忘れていくTwitterはコチラ

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2004年02月27日(金)ぼたんとばら

ここで告白するのはどうしようかと迷ったんですが....、私はずばり、お昼の連続ドラマ『牡丹と薔薇』を観ています。いえ、そればかりでなく明らかにはまっています。あまり皆このことを言わないのは、やはりなんとなくいけないことのような気がするからでしょうか。東海テレビ制作のドロドロの昼ドラなんですが、いわゆる「ツッコミどころ満載すぎてツッコンじゃだめ」なタイプのそういうドラマです。そんなん今さら観てもなあ、とか思って全然最初観るつもりもなかったんですが、主演の大河内奈々子を以前スーパーマーケットやTSUTAYAなどで見かけたことにより、俄然親近感がわいてちょっと観てみようかな、程度にチャンネルを合わせてしまった。大雑把にいうと大河内演じる姉と小沢真珠演じる妹の生涯にわたる愛憎劇がくりひろげられる一大スペクタクル。そしたらその30分の間に妹役の小沢真珠が雛人形の首を抜いて暴れたり、いつの時代か全然わかんない『不良(外国人もいる。弾き語りをしているらしい。)』と戯れたり、大河内奈々子はお金を盗んだ濡れ衣を着せられて母親から『薄汚いドロボウへび!(本当はこれに似た別のセリフだった)』と罵られたりで、もう大変だった。そしてそれから2週間ぐらい観ているけど、毎日そういう「飛び道具」のようなシーンがあって、恋人が上半身裸でムチに打たれたかと思ったら次の瞬間道路へ飛び出してあっさり死んでしまったり、洋服をズタズタにハサミで切り裂いたりで30分。また別の日には姉が例の不良に暴行されたり、そんでそれは妹の陰謀で、その真相を血のつながらない弟と育ての父が知ってしまって父が包丁持ってあばれたり。で結局大河内奈々子を刺しちゃったりで30分。
で今は、奈々子の傷が1日で治っちゃったと思ったら今度は両親が飛行機事故で死んでしまった段階。
もう短い時間によくそんなに思いつくなあと思うような展開がありすぎて、しかも知らないうちに1年経ってたりして、もう何がどうなってこうなってるのか思い出せない。
で、こういうのをクドカンとかが面白がってやりそうなんだけど(マンハッタンラブストーリーの中の『軽井沢婦人』とか。)、そういう「お楽しみ」的な濃い人が濃く演じるやつじゃなくて、あえて「フツーの役者さんたち」がやってるのが見どころです。『棒読みっぽく』やってるんじゃなくて、微妙にほんとうに棒読みっぽい役者さんがやってたり。いやなんだけど、でもちょっとどっかにひっかかる感じの微妙なさじ加減.......とかって思って観出すと、やっぱりこのディレクターはすごいのかもしれません。ツッコんじゃうと面白くないので、ツッコまないで観ることが第一条件です。でも一回はぜったい大笑いしてしまう。

[link:170] 2004年02月28日(土) 01:50

2003年6月16日までの日記


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